着物に織り込まれた想いを
慈しみ、守りたい
着物には、日本の文化、技術、情緒が織り込まれています。
生地としての価値、染め・織物の職人たちの技術、
文様に込められた想い、日本人の文化と心。
けれど現代の日常生活からは遠のいて久しく、
日々大量の着物が廃棄されています。
着物文化を愛する私たちにとって、それはとても心苦しく、目を背けることのできない現実です。
捨てゆかれる着物を慈しみ、守りたい。
KUKURIは、そんな想いから生まれました。
受け継がれた
職人たちの技術と手仕事
一枚の着物を解いて反物に戻し、染め直し、
洋服としてアップサイクルさせ、蘇らせます。
あるいは、一部シミなどがある着物は
綺麗な生地の部分を生かして、愛犬のお着物にリサイクルします。
それらを可能にするのが、今なお日本国内で受け継がれている職人たちの技術と手仕事です。
丁寧に、大切に、職人たちの誠意と共に蘇らせたKUKURIのプロダクトには、特別な価値が宿ると信じています。
思いや歴史が時をめぐり、
新しい価値を纏う
私たちのこの行為は、
ややもすると冒涜ととられる行為かもしれません。
けれど、私たちは変化を恐れません。
着物の本質を思索して、新しい可能性を未来へ紡ぐための挑戦でもあります。
職人の繊細な手仕事、
個人の思い出やいろいろな家の歴史が詰まった着物が時をめぐり、
新たな価値と美しさを纏って皆様の元に届きますように。
KUKURIの営みが、着物という文化を知る
ひとつのきっかけになれたら、これに超える喜びはありません。
解き
お着物は型紙を使わず数箇所しか裁断しない仕立て方法のため、解けば綺麗な一反の反物に戻ります。
反物幅が元々洋服生地よりも狭く、縫い目を鋏で裁断してしまうと使用できる生地が少なくなってしまうため糸を全て手作業で解いていく必要があります。
古くなったお着物は汚れや埃が溜まり糸を引くだけでは抜けないこともあるので無理に引っ張って着物を傷つけないよう、一目ずつ丁寧に切っていきます。
染め
全体的にシミや汚れがついてしまったお着物を黒染めによって綺麗に蘇らせます。
また、黒染めをすることにより風合いはそのままに、正絹でも家でお洗濯ができるようになります。
貴重な絹を無駄にせず、お洋服として新たな価値を生み出します。
裁断
反物によって毎回幅が違ったり、長さが違ったり。柄の出し方もその都度変わるので、機械での裁断ができません。
一着ずつ検品をしながら人の手で断ち切りを行っていきます。
縫製
熟練の職人による手仕事で一着一着、丁寧に縫製します。
仕立て
一部の汚れ以外はまだ綺麗なお着物は、綺麗な部分を使用して愛犬のお着物に仕立て直します。
全て染めてしまうのではなく、美しいものは、美しいままで。
裁断で余った小さな小さな生地まで、つまみ細工に利用し、できるだけ捨てない工夫をしています。